【報告】2025年度NPO現場見学ツアー(電車・歩き編)11/18(火)

毎年恒例のNPO現場見学ツアーを2025年11月18日(火)に開催しました。
今回のテーマは「知多地域の子育て・教育拠点を見学しよう!」です。参加者は同行スタッフを含め12名。現地集合ですが一宮駅から名鉄電車で朝倉駅へ向かった参加者はおしゃべりを楽しみながら知多市市民活動センターへ。

当日のスケジュール  https://www.138cc.org/info/?p=17270

■見学先1 「Iぎゅっとパパママ学級知多~産前産後ケア~」
代表の蜘手いさなさんから、団体立ち上げの経緯、活動内容などのお話をうかがいました。

蜘手さんは、ご自身が産後に社会から切り離された孤独感や産後うつになったことから、お母さんたちの心身の健康と第三の居場所づくりのため、2022年5月に団体を設立して、活動開始。
まずは参加費500円でお母さん対象の身体を動かすイベントなどを企画しますが、お母さんは自分にお金をかけないため参加につながらなかったとのこと。そこで視点を変え、畑での野菜づくり、子どもの手形づくり、クリスマスや敬老の日のものづくりなど、子どもや家族を対象にしたイベントを企画。お母さん自身が野菜づくりで身体を動かすことやイベントでの参加者交流で、参加者の増加につながったとのことでした。
蜘手さんは、「本当に届けたい人に届けるためには…と今でも悩みますが、理念は変えず、活動内容を参加者のニーズに合わせて変更させてきました。参加者には必ず理念を伝え、イベントの中では、誰々のママではなく、呼んでほしい名前で参加してもらうようにしています。」とお話しされました。

●見学先2 「~手づくりカフェ~Ada-coda」
知多市市民活動センターを運営するNPO法人地域福祉サポートちたの安藤千栄子さんから、立ち上げの経緯や活動内容のお話をうかがいました。

知多市に、人が集まる仕組みと人が交流できる場所がほしいという想いから、2003年6月、飲食店の運営を通じて「食」に関心を持つ人たちのコミュニティづくりを目的としたコミュニティカフェ『~手づくりカフェ~Ada-coda』の営業を開始。「ワンデイシェフ」という運営システムで、お店に登録したシェフが日替わりでランチを提供してきました。
ワンデイシェフはプロではないことが原則で、得意を表現したい、食を通じて(フェアトレードなど)発信したい、母国の文化を伝えたい、定年退職後の活動の場、仲間と集う場、子育て世代の社会参画の場、学生レストランや就労体験などの学びの場など、さまざまな想いや目的で活動・活用されています。
Ada-codaは、センター内の交流室で営業。この日は「Iぎゅっとパパママ学級知多~産前産後ケア」の方々がワンデイシェフの担当でした。ランチをいただく前に献立の説明があり、手づくり味噌や団体が育てた野菜などを使ったお料理をいただきました。
ランチのあとに知多市市民活動センターの施設内も見学しました。

■見学先3 南粕谷小学校内「かすやっこラウンジ・地域文庫・生涯学習ルーム」
ちたっ子統括コーディネーターの澤田広彰さん、ちたっ子コーディネーターの今井秀明さんと菊池美樹さんにお話をうかがいました。

【澤田さんから】知多市の「コミュニティ・スクール、地域学校協働活動」など
知多市の小学校では地域の教育力を積極的に生かして豊かな学びの創造を、中学校では地域の一員として自覚をもって地域でボランティアとして活躍を伝えることで、その結果「誰かの役に立ちたい!」という感性をもった大人に成長すると考えているとのこと。将来的にすべての人が誰かの役に立ちたいという心をもった社会を目指しているが、結果は時間がかかるとのこと。「無理せず・できる人が・できることを・できるときに」を意識して、今できる小さな日常の種まきを行うことが大切とお話しされました。

【今井さんから】モデルケースである南粕谷小学校区で実施した3大プロジェクトなど
3世代交流、学習支援、環境整備を行ったプロジェクトの内容とかすやっ子コーディネーターの具体的な役割や活動についてお話をうかがいました。
実施にあたって「周囲の方々との話・相談・お願い」を心がけたことで “縁”をつなげてもらいながら円滑に進めることができたとお話されました。

  

【菊池さんから】旭南中学校区での活動事例など
コーディネーターとしての目標や活動の振り返りについて、中学校や小学校、コミュニティや行政から依頼されるなどの活動事例についてお話をうかがいました。
学校教育アンケートの「自分の暮らすまちを大切に思う」という項目で、肯定的な回答が昨年度よりも5ポイント以上アップしたことが嬉しかったとお話しされました。

【地域文庫・生涯学習ルームを見学】
児童だけでなく、地域(校区)の方は誰でも利用可能。コミュニティの大人たちが学校に入ることで安全確保されるとのことでした。安全面を考慮し、児童と地域の方の出入口はそれぞれ別になっています。
ツアーの最後は「かすやっこラウンジ」にて、ちたっ子コーディネーターのみなさん、地域福祉サポートちたさん、一宮市市民活動支援センター参加者のみなさんで記念撮影をしました。

■参加して
 「NPO現場見学ツアー」には初めての参加でした。初めて会う方ばかりだったのでとても緊張しましたが、少しずつほぐれました。おひとりでの参加でも楽しく有意義な時間が過ごせます。お話の後は毎回質疑応答があるのですが、参加者から次々と質問が飛び交う様子から、自分の地域をより良くしたいという思いが伝わってきました。地域から飛び出して他市の見学ができる機会もそう多くはないと思いますので、皆さん次回また現場見学がある際にはぜひ参加してご縁を繋げていってほしいです。
(スタッフ川井)

 企画から担当していますが、毎年さまざまな団体や活動と出会うことができ、私自身の新たな刺激と学びになっています。今年も楽しみながら参加させていただきました。参加者からの質疑、団体の方や参加者同士の交流が盛り上がり、参加者それぞれの立場で知多地域の活動からエネルギーを吸収されている様子が伝わってきました。一宮市市民活動支援センターのスタッフとして、大変嬉しく思いました。このツアーが少しでも一宮市への良い風となりますように!
(スタッフ今福)

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