
NPO法人にじなみCLUBの就労継続支援B型作業所「にじなみPLUS」を訪問しました。
2024年度訪問事業訪問No.319-11
訪問先:NPO法人にじなみCLUB(一宮市猿海道)
日時:2025年8月29日(金)(訪問スタッフ:安田)
●NPO法人にじなみCLUB(いちのみや市民活動情報サイトより)
広く地域に居住する障がい者に対して、障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援する為の法律)に基づいた障害福祉サービス事業をはじめとした就労支援に関する事業を行い、多様なサービスと利用者の考えを尊重し総合的に提供されるよう創意工夫することで、障がい者個人の尊厳を保持しながら地域社会において自立した生活を営むことが出来るよう問題の改善や解決を図り、生活の向上と、社会参画の実現に寄与することを目的としています。
障がい者の方が働ける施設や会社、環境受け入れる環境が少ない事から自宅待機を余儀なくされている障がい者の方が多いのが現状です。
にじなみCLUBでは、一人でも多くの『自立』できる利用者を増やすことを第一の目的に運営しています。
●代表山田さんにインタビュー
2019年にNPO法人にじなみCLUBを設立。「福祉に携わりたい」と思い、一宮市猿海道で障がい者就労継続支援B型作業所「にじなみPLUS」の運営を始めて6年目になりました。
にじなみPLUSでは物づくりや販売、縫製をメインとして、個々に合わせた就業訓練を行っています。運営開始時は繊維会社からガウンを織る作業やジッパーを付ける仕事などを受託していました。
新型コロナウィルス感染症が蔓延した期間は、ミシン2台でマスク作りにも着手して、慣れない作業もして乗り越えました。
現在は一宮市の地場産業である尾州生地を使用して、新たな価値も生み出しています。企業からのバックアップを得て生地を購入して「ひつじ」に関するオリジナル作品制作や羊毛フエルトワークショップなども行っています。
利用者は当初2名が現在は15名へ。5年間継続して通われている方も。みんな同じだけど同じじゃない。目標はそれぞれ違うため、方向を定められるよう、皆さんが通いやすく元気になる居場所へ拡充していきたいと思っています。
私も人に助けてもらい、教えてもらいながら、ここまで来ました。経営理念である「心寄せあう楽しい場所」という想いに沿って、和気あいあいとした環境で夢の実現へとプラスαのサポートができるよう運営していきたいと思っています。
●5年間通う利用者さんにインタビュー
できない作業も多いですが、色々と考えてくれるので感謝しながら楽しく作業しています。朝が無理な時があったり、体調の波があったりすることも。自分に言い聞かせて、一歩踏み出してここに来ると、元気に迎えてもらえます。スタッフや利用者さんなど周りのみなさんに助けていただいています。
●2025年度ひつじサミット尾州
世界三大毛織物産地“尾州”で、普段は入れない繊維の工場が開く特別な3日間。10月24日(金)~26日(日) 開催「にじなみPLUS」の作品は10月26日(日)のみ出展されます。
●訪問して(安田)
白を基調とした室内には、色とりどりの反物やミシンなど様々な道具が並び、利用者のみなさんがミシン掛け作業や袋詰め前の生地を折るなど黙々と作業をされていました。
有名アーティストの応援グッズなども作っているとのことで、物づくりは多種多様。作業については利用者さんに合わせて、10時から14時の間の工程が組まれていました。お昼休憩は食事付きとのことで一人一人に合わせてバランスの取れた食事を無料提供しているとのことです。
代表の山田さんをはじめとしたスタッフの皆さんの対応はとても柔らかく優しい印象で、帰宅時間の14時にスタッフみんなで見送りをされて、利用者さんが笑顔で帰る様子が印象的に残りました。
にじなみPLUSでは見学会を随時受付しています。特性や状況により長時間あるいは毎日働けない方、働き方に迷っている方、自立したい方など、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。